記録等事務委託制度とは、運輸支局長等が特定記録等事務及び特定変更記録事務を行政書士や指定整備事業者等の一定の要件を備える者に委託する制度のことです。

普通車については、2023年１月から自動車検査証の電子化及びそれに伴い記録等事務委託制度が創設されました。なお、軽自動車についても2024年１月から導入が予定されています。

券面記載事項に変更が生じない場合には、記録等事務委託制度の活用によりICタグの記録情報の書き換えのみで手続きが完了するため、継続検査等で運輸支局等に出向く必要がなくなり、時間や労力の削減につながり大変便利です。ただし、電子車検証の券面記載事項に変更が生じる場合には、運輸支局等で新たに電子車検証が交付されるため、運輸支局等への来訪が必要です。

特定記録等事務代行者の要件

特定記録等事務代行者となる資格がある者は、国土交通省令で定める要件を備える者で、具体的には、行政書士又は行政書士法人、（一社）日本自動車販売協会連合会、（一社）日本自動車整備振興会連合会、 （一社）全国軽自動車協会連合会（検査対象軽自動車のみ）、指定自動車整備事業者です。 特定記録等事務代行者になるには、国土交通省令で定める要件を備える者が、最寄りの運輸支局長（軽自動車は、軽自動車検査協会）に委託申請をします。そして、管理体制・連絡体制・責任者の選任において適切な組織体制であること、記録等事務代行アプリを使用することが可能なPC、インターネット接続環境、セキュリティ対策、検査標章や自動車検査証記録事項等を印刷するためのプリンター、自動車検査証に搭載されているICタグの読み取り及び書き換えが可能なICカードリーダー、盗難防止対策などの適切な設備を有すること、刑罰等に処せられている等の欠格事由に該当しない者であること等の委託要件を満たしているかの審査を受け、承認された場合に特定記録等事務代行者となります。

特定変更記録事務代行者の要件

特定変更記録事務代行者となる資格がある者は、国土交通省令で定める要件を備える者で、具体的には、行政書士又は行政書士法人です。 特定変更記録事務代行者になるには、行政書士又は行政書士法人が申請対象となる車両の使用の本拠を管轄する支局長に委託申請をします。そして、管理体制・連絡体制・責任者の選任において適切な組織体制であること、記録等事務代行アプリを使用することが可能なPC、インターネット接続環境、セキュリティ対策、検査標章や自動車検査証記録事項等を印刷するためのプリンター、自動車検査証に搭載されているICタグの読み取り及び書き換えが可能なICカードリーダー、盗難防止対策などの適切な設備を有すること、刑罰等に処せられている等の欠格事由に該当しない者であること等の委託要件を満たしているかの審査を受け、承認された場合に特定変更記録事務代行者となります。